(VOVWORLD) - 先週末、中東地域ではアメリカ、イスラエル、イランの間で深刻な軍事的エスカレーションの連鎖が発生し、地域の安全保障情勢を揺るがしました。
一方で、各当事者は強硬な立場を崩しておらず、国際社会は紛争の拡大を防ぐために自制を求める声を一斉に上げています。
国連安全保障理事会は2月28日、イラン情勢を巡る緊急会合を開きました。アメリカとイスラエルはイラン攻撃について、核兵器保有を阻止するためだとして正当化しました。ロシアや中国は国際法違反だと非難しました。イランは「侵略行為だ」と反発しました。イランによる中東各地への報復攻撃に対する批判も相次ぎました。グテレス事務総長は冒頭「われわれは国際の平和と安全に対する重大な脅威を目の当たりにしている」と述べて紛争拡大に危機感を示し、双方が直ちに交渉の場に戻るよう求めました。
28日、アメリカとイスラエルが同日イランに対して行った大規模軍事作戦で、最高指導者アリ・ハメネイ師(86)が死亡しました。イスラエル軍はナシルザデ国防軍需相や精鋭軍事組織「革命防衛隊」トップのパクプル司令官らを殺害したと発表しました。イランメディアによりますと、軍のムサビ参謀総長も死亡しました。ペゼシュキアン大統領や最高安全保障委員会のラリジャニ事務局長は生存しており、報復を誓いました。
イラン国営テレビは1日、米イスラエルの2月28日の攻撃を受けた南部ホルムズガン州の小学校の死者が多数の女児を含む148人に上ったと報じました。イラン赤新月社によりますと28日夜時点で、イラン国内で200人以上が死亡しました。
イスラエルは、イランの最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイ師の死亡発表翌日も、イラン内の目標物への打撃を続けました。これに対抗してイランはイスラエルに向けてミサイルを発射し、テルアビブ全域に空襲サイレンが鳴り響きました。 イランは「真の約束作戦4(Operation True Promise 4)」と命名した報復作戦を開始したと発表しました。イラン革命防衛隊(IRGC)は、バーレーン駐留の米海軍第5艦隊やカタール、アラブ首長国連邦(UAE)内の米軍基地などに向けて、ミサイルとドローンによる攻撃を加えたと主張しました。
緊張が高まる中で、多くの中東諸国が空域を閉鎖、または大幅に制限し、数百便の航空便が欠航となるなど、危機の影響が広範囲に及んでいることが示されました。この状況を受け、多くの国や国際機関は、各当事者に対し最大限の自制を求めるとともに、外交努力を継続するよう呼びかけています。